異文化に接する意味

エルズは現在、「横浜市女性活躍推進事業」に取り組んでいます。

今年7月のセミナーを皮切りに始まったこの事業、主会場は1917年竣工の「横浜市開港記念会館」。透き通るステンドグラスがまぶしい、美しい時計台を持つ建物です。

 

1878年、イギリス人女性のイザベラ・バードは、「本当の日本を見るために」、開国間もない日本を訪れます。

降り立った地は日本の玄関口、横浜でした。

 

横浜をスタートしたバードの旅程は東京から日光へと進み、日本海側の新潟、さらに、山形、北海道へと続きます。

 

バードは、母国とは全く異なる風景を見るたびに感嘆し、麗しい日本の農村風景や人々の暮らしに惹かれていきます。

日本人には当たり前の風景が、異国の女性にとっては、大変に興味深い、美しく価値あるものに映ったのです。

特に彼女の興味を引いたのは、人々の暮らしと一体となったモノづくりや手工芸技術の素晴らしさだったそうです。

 

イギリスという「進んだ文明国」から来た人でありながら、偏見なく素直にものを見てその価値を理解しようとするフェアな精神の持ち主でもありました。

 

彼女が帰国後著した「日本奥地紀行」は英国で大きな反響を呼びます。

逆に日本人にも、著作を通じて、自らの文化を見直す契機を与えたのです。

 

異なる文化がぶつかるとき、その一方を排斥することは簡単でしょう。

しかし、素直にお互いの良さを知る努力をし、尊敬しあう関係が築けたら、そこに新しい見方、価値観が生まれるのではないでしょうか。

 

もちろんその道は簡単ではありません。現に「日本奥地紀行」には、辛辣な表現で日本人を評している場面もあるのですから。

 

私たちが取り組んでいる「女性活躍推進」は、福利厚生策や人手不足対策だけが目的ではありません。

異文化が混じり合ったところにイノベーションが起き、企業業績をアップできるのでは、という期待のために「今」「いち早く」取り組むべきテーマであると、経営コンサルタントである私たちは考えています。

 

女性活躍推進事業は12月に「最終報告会」を行います。

2回のセミナーと10回の研究会で、参加企業様が考えた各社の取り組みについて、計画とその成果を発表していただきます。

 

他社を知ることは自社の現在をも知ることです。

すでに解決している課題もあれば、まだまだこれからというものも見つかるでしょう。

課題解決のための施策についても、実際に即した良い案が発見できるはずです。

 

「会社を変えたい」とイノベーションのきっかけを期待する企業の皆様、12月2日(火)14時、横浜市開港記念会館にて行われる最終報告会においでください。お待ちしております。

 

(池田史子)