先日、東京国際展示場で開催された「minneのハンドメイドマーケット」に赴きました。
エルズが以前から取り組んでいる埼玉県女性創業スタートアップ塾の卒塾生が出展しているので
差し入れに行ったのです。
近年隆盛を見ているハンドメイドマーケット、女性創業者にも人気の事業分野です。
そしていざこうやって一同に会してみると、技術レベル、センスは様々で、たくさんの人だかりが
できているブースもあれば、見向きもされない作品もあり、と厳しい評価が下っているようでした。
メアリー・レイノルズはアイルランド出身のランドスケープデザイナー。
美しい庭園づくりに憧れ、有名デザイナーのもとに弟子入りするも、挫折。起死回生の策として
彼女は、世界でもっとも権威あるガーデンショーに挑みます。
エリザベス女王を総裁に頂く、英国王立園芸協会が主催する「チェルシーフラワーショー」です。
メアリーがそこに提案したのは、なんと雑草。豪華絢爛な英国庭園のショーに雑草です。
彼女のデザインコンセプトは自然との対話。大地自身の声と願いをじっくりと聴き、
癒しと真実、不思議の空間を創造すること、なのです。
彼女の庭は見事ゴールド・メダルに輝き、保守的で権威主義的な英国造園業界のあり方を
大きく変えたと言われています。
ホームページによると、彼女は現在も著名な庭園をデザインし続けていますが、自然の
ありのままを取り入れながら、優しく、穏やかで、つつましい美しさに溢れた様子が
伝わってくるようでした。
ハンドメイドマーケットの展示を見ながら、メアリー・レイノルズの庭にひとつ通じるものが
あるなあ、と思いました。
自分オリジナルとは何か。自分が作りたいもの、好きなもの、何をやっても結局、ひとはそこ
から逃れることはできません。
であるならば、それを広く皆さんに見せるのが吉。
売れやすい、売れにくいはあるでしょう。その怖さは分かります。
でも脱工業化、脱画一化、多様性の時代だからこそ、自分に共感してくれる人は、います。
せっかくハンドメイドが市場として育ってきたのです。今がチャンス。
大量生産では表現できない自分の世界をとことん追求してみてください。
(池田史子)
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