2016年

10月

31日

商店街支援の動機付け

 極力、事業者様自身と接点を持てるようにしたいという気持ちから、商店街の支援を行っております。
 そんな中で、非常に印象が残った出来事がありました。
 商店街がイベントを行う際、公的機関から補助金(お金の出所は税金です)を受けながら行うことが多いです。イベントを行う前には申請書を書き、終了した後は報告書を書きます。必ずしも申請書と報告書の内容は一致している必要はないのですが、実際に購入した景品は、ポスターやチラシの内容と実態を合わせる必要があります。もちろん、このような規定は申請してきた商店街関係者には、説明会を開いたりマニュアルを配ったりして事前に周知しています。
 ところが、イベントで使用したポスターの内容と領収証に記載された実際に購入した景品の個数が合っていない商店街がありました。その理由を確認してみると、「そんなことまで言われないとならないなんて、とても面倒!やってられない!」と怒られてしまいました。どうやら、周囲にパソコンを使える人が少ないため事務処理の役割を無報酬で押し付けられているということに、ご不満がある様子でした。
 大企業に勤めていた時には、このような反応をされたことは一度もありませんでした。私自身も周囲も、個人では面倒と思っていることでも、規定があるから否応なしに行うというのが当然だと思っておりました。
 会社勤めの方にとってのルール、または会社や個人事業主の間で取り交わす契約を守る理由というのは、「お金を得る」ということを前提としています。一方で、商店街のこのような規定は、個人がお金を得られるというものではありません。商店街がイベントを行うことに税金の補助があるのは、その地域が活性化されて賑わうとその商店街の店舗も来客数が増えて売上も増加するというシナリオによるものなのですが、実際は、賑わっても本業の売上が増加するような業種ばかりでもありません。また「地域のため」という理由で、熱心に活動されている方には頭が下がりますが、このような気持ちは、誰にでもあるものではなければ、押し付けるものでもないと思います。無報酬で手間のかかることをしていただく際は、どのような動機付けが必要なのだろうか、と改めて考えさせられました。

鈴木 香織